【2026年版】茨城県の注文住宅おすすめ住宅会社5選費用相場と5社の比較

茨城県の広い敷地に建つ住宅街の眺め

茨城県は、土地に余裕があり価格も抑えめの郊外型の住宅市場です。同じ県内でも、県都・県央の水戸と、研究学園都市として高性能志向の世帯が集まる県南のつくばでは、家づくりの空気がかなり違います。

先にお伝えしておきたいことがあります。この記事で紹介する5社は、いずれも公式サイトで坪単価や本体価格を公開していません。 注文住宅では珍しいことではありませんが、そうなると各社の坪単価は媒体の掲載値を頼るしかなく、比較の土台としては心もとないのが実情です。

まずは5社の工法・仕様・保証を並べます。茨城で価格差を生むのは構造ではなく、規格化の度合い・断熱グレード・自由設計の幅、そして敷地ごとに変わる地盤だからです。

そのうえで記事の後半に、国土交通省の建築着工統計から茨城県の実勢を出す章を設けました。県全体の水準というものさしを持てば、各社の見積もりが高いのか安いのかを自分で判断できます。

この記事の5社の選定基準

  1. 茨城の家づくりの代表的なタイプ(大手の高性能/水戸の自社製材・高気密高断熱/ローコスト/デザイン系/県南の超高性能)が分散していること。
  2. 公式サイトで工法・仕様・保証が確認できること。
  3. 登記上の商号と本店所在地を、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで突き合わせて確認できること。

各社の紹介には、特徴を8項目で整理した当サイト独自のチャートを掲載しています(評価の考え方は記事末尾の作成方針をご覧ください)。

平屋を考えている方へ:平屋の商品・施工実績・価格を確認できた会社は、茨城で平屋に強い住宅会社5選と費用・間取りのポイントにまとめています。

この記事に出てくる専門用語
  • RC造:鉄筋とコンクリートで造る住宅
  • UA値:室内の熱が外へ逃げやすいかを示す数値。小さいほど逃げにくい
  • C値:家の隙間の少なさを示す数値。小さいほど隙間が少ない
  • HEAT20 G1・G2:民間団体が定めた断熱性能の水準。国の省エネ基準より高い目標
  • ZEH:光熱費を抑えやすい省エネ住宅の基準
  • 耐震等級3:建築基準法の1.5倍の強さ
  • 許容応力度計算:地震や風に耐えられるかを部材ごとに詳しく計算する方法
  • 開口部:窓やドア
  • 塩害:潮風によるさびや劣化
  • 坪単価:1坪あたりの建築費(1坪は約3.3㎡)
  • 付帯工事費:地盤改良や給排水など、建物本体以外の工事費
  • 外構:駐車場・門・塀・庭など建物の外側
  • 延床面積:各階の床面積を合計した広さ
  • 自由設計:間取りや仕様を一から相談できるプラン
  • 気密測定:家の隙間の少なさ(C値)を実際に測ること

茨城県のおすすめ住宅会社5社 比較表

会社名本社坪単価の目安本体価格の目安(延床33坪)特徴
一条工務店東京都江東区70〜90万円約2,310万〜2,970万円全館床暖房・高断熱の大手高性能
棟匠水戸市75〜95万円約2,480万〜3,140万円八溝の無垢材を自社製材・ダブル断熱
アゲルホームつくば市要見積り平屋「2000万円台前半から」完全自由設計をローコストで
Style Design土浦市70〜140万円約2,310万〜4,620万円中庭のあるデザイナーズ住宅
To Casaつくばみらい市要見積り要見積りUA値0.26以下の超高断熱・自然素材

この坪単価の出所について、先にお断りしておきます。5社はいずれも公式サイトで坪単価・本体価格を公開していません。 上表の数値は、住宅情報媒体の掲載値をもとに当サイトが整理した目安です。公式に金額の表示があるのはアゲルホームの平屋(2000万円台前半から)だけで、同社の坪単価として媒体に出ている「坪33万円台」は公式では確認できなかったため、本記事では採用していません。

本体価格の目安は「坪単価 × 延床33坪」で算出した建物のみの価格です。この33坪という前提には根拠があります。建築着工統計によると、茨城県の持家の平均床面積は110.8㎡=約33.5坪でした(記事後半の「費用相場【公的統計】」の章)。実際の総額は、これに付帯工事費・諸費用・外構・土地代が加わります。

1. 一条工務店|全館床暖房・高断熱の大手高性能

項目内容
本社東京都江東区木場(浜松にも本社機能)
対応エリア沖縄県・高知県を除く全国
工法・構造木造(枠組壁工法・軸組)
坪単価の目安70〜90万円(公式非公開・媒体掲載値にもとづく当サイトの目安)
公式サイトichijo.co.jp
3 5 断熱・気密 耐震 デザイン 提案力 価格の手頃さ 保証・アフター 施工実績・規模 素材・設備
※当サイトの公開ルーブリック(5点満点のチェックリスト)にもとづく採点。 評価基準について →
評価が低い項目の確かめ方は 資料請求ガイド で解説しています。

一条工務店は「家は、性能。」を掲げる大手ハウスメーカーです。業界トップ級の断熱・気密性能と全館床暖房、自社グループ工場での一貫生産が持ち味で、茨城県内には展示場が18か所あります。

実績としては、茨城県の戸建着工棟数で1位と同社が公表しています(2024年度・住宅産業研究所調べ)。調査元・年度・対象の3点が示されているため、本記事ではこれを実績として扱います。

商品は、グラン・スマート/アイ・スマート/アイ・キューブ/グラン・セゾン/セゾン/ナチュリア/ブリアール/百年、および平屋・3階建てなど。規格化されたラインナップから選ぶ形式です。

注意点:価格は公式に公開されていません。規格性が強いため、自由設計をどこまで求められるかは事前に確認しましょう。

こんな人におすすめ:茨城で、大手の実績と全館床暖房・高断熱の性能を求める人。

2. 棟匠|八溝の無垢材を自社製材・外張り断熱

項目内容
本社水戸市(1973年3月設立。ルーツは1948年の常陸大宮市の製材会社)
対応エリア茨城全域・栃木・千葉の一部・沖縄
工法・構造木造(外張り断熱+内断熱のダブル断熱)
坪単価の目安75〜95万円(公式非公開・媒体掲載値にもとづく当サイトの目安)
公式サイトkk-tosho.co.jp
3 5 断熱・気密 耐震 デザイン 提案力 価格の手頃さ 保証・アフター 施工実績・規模 素材・設備
※当サイトの公開ルーブリック(5点満点のチェックリスト)にもとづく採点。 評価基準について →
評価が低い項目の確かめ方は 資料請求ガイド で解説しています。

棟匠は、水戸市に本社を置く製材所発祥の地場工務店です。最大の特徴は、地元「八溝(やみぞ)山系」の無垢材を自社で製材・加工する地産地消にあります。

性能面では、断熱等性能等級6以上を標準とすることを公表しています(棟匠 省エネ性能)。全館空調「AirE」を標準とし、完全自由設計で平屋・1.5階建て・二世帯にも対応します。

保証は初期20年保証システム(長期住宅性能保証20年)で、2024年11月21日以降の契約が対象です。無料点検は3ヶ月・1年・5年・10年・15年に実施されます。

注意点:UA値・C値の具体的な数値は公式サイトでは確認できませんでした。断熱性能を数値で比べたい場合は、商談で実測値を尋ねてください。

こんな人におすすめ:水戸・県央で、地元産の無垢材と高気密高断熱の木の家を建てたい人。

3. アゲルホーム|完全自由設計をローコストで

項目内容
本社つくば市(運営:株式会社アゲル)
対応エリア茨城県全域(つくば市のほか水戸市・ひたちなか市にも店舗)
工法・構造木造
坪単価の目安要見積り(公式は平屋に「2000万円台前半から」の表示のみ)
公式サイトager.jp
3 5 断熱・気密 耐震 デザイン 提案力 価格の手頃さ 保証・アフター 施工実績・規模 素材・設備
※当サイトの公開ルーブリック(5点満点のチェックリスト)にもとづく採点。 評価基準について →
評価が低い項目の確かめ方は 資料請求ガイド で解説しています。

アゲルホームは、つくば市に本社を置く地場ビルダーです。完全自由設計のデザイン住宅を、年間300棟超の着工実績によるスケールメリットで提供することを掲げています(棟数と保証は同社の公表値)。

商品ラインは、BASIC/平屋/高性能住宅/カリフォルニアスタイル/屋上庭園/デザインハウスDUE/ZEHと幅広く、価格帯とテイストの選択肢が多いのが特徴です。保証は最長60年(初期20年+長期最長60年)を公表しています。

注意点5社のなかで唯一、平屋に参考価格の表示がありますが、それ以外の商品の価格は公開されていません。またローコスト帯の商品を持つため、断熱等級・耐震等級が商品ごとにどう違うかは必ず確認しましょう。

こんな人におすすめ:つくば・県南で、完全自由設計のデザイン住宅を予算を抑えて建てたい人。

4. Style Design|中庭のあるデザイナーズ住宅

項目内容
本社土浦市(県南)
対応エリア茨城全域・栃木の一部
工法・構造木造軸組パネル併用工法
坪単価の目安70〜140万円(公式非公開・媒体掲載値にもとづく当サイトの目安)
公式サイトstyle-design-house.com
3 5 断熱・気密 耐震 デザイン 提案力 価格の手頃さ 保証・アフター 施工実績・規模 素材・設備
※当サイトの公開ルーブリック(5点満点のチェックリスト)にもとづく採点。 評価基準について →
評価が低い項目の確かめ方は 資料請求ガイド で解説しています。

Style Designは、土浦市に本社を置くデザイン系の工務店です。外観は窓を絞り、中庭(インナーコート)で採光・通風と開放感を確保する設計が持ち味で、外からの視線を切りながら明るさを取る構成になっています。

商品は、Style-free/Style-dice/Style-A/Style-base/Style-reno。フルオーダーからセミオーダー、リノベーションまで幅があります。

性能面は、ZEH基準からHEAT20 G1を基準とすること、長期優良住宅(耐震等級3)の取得も可能であることを公式に記載しています。

注意点:UA値・C値の具体的な数値までは公開されていません。デザインを優先するか性能を優先するかで商品が分かれるため、どのラインで検討するかを最初に決めておくと話が早く進みます。

こんな人におすすめ:つくば・土浦で、中庭のある個性的なデザイナーズ住宅を建てたい人。

5. To Casa|UA値0.26以下の超高断熱・自然素材

項目内容
本社つくばみらい市台940-1(2015年5月設立)
対応エリア茨城(つくば・土浦・鹿嶋・ひたちなか)
工法・構造木造2×4(枠組壁工法)
坪単価の目安要見積り(公式非公開・規格商品がないため)
公式サイトtocasa.co.jp
3 5 断熱・気密 耐震 デザイン 提案力 価格の手頃さ 保証・アフター 施工実績・規模 素材・設備
※当サイトの公開ルーブリック(5点満点のチェックリスト)にもとづく採点。 評価基準について →
評価が低い項目の確かめ方は 資料請求ガイド で解説しています。

To Casaは、つくばみらい市に本社を置く高性能志向の地場工務店です(会社概要)。全棟で気密測定を実施し、UA値0.26以下・C値0.2以下、耐震等級3(許容応力度計算)を掲げます。規格商品は持たず、自由設計に絞っているのも特徴です。

素材は自然素材を志向していますが、すべてが国産材というわけではありません。 床の桧は国産である一方、断熱材はニュージーランド産ウールとアップルゲートセルロース、壁紙はドイツ製オガファーザー、漆喰はエスタコウォールと、輸入素材を組み合わせています。「自然素材の家」ではありますが、「国産材の家」とは性格が違います。

注意点:価格は非公開で、規格商品もないため、見積もりを取らないと総額の見当がつきません。施工エリアも4市に絞られています。

こんな人におすすめ:つくば周辺で、UA値0.26以下の超高断熱と自然素材を最優先したい人。

会社名×商品名×工法で見る早見表

会社名だけで比べると、商品ごとの性格の違いが見えません。5社の商品ラインを工法とあわせて整理しました。

会社名主な商品・プラン名工法・構造公式の価格表示
一条工務店グラン・スマート/アイ・スマート/アイ・キューブ/グラン・セゾン/セゾン/ナチュリア/ブリアール/百年/平屋/3階建て木造(枠組壁工法・軸組)非公開
棟匠完全自由設計(平屋/1.5階建て/二世帯/ペットと暮らす)+全館空調「AirE」標準木造・ダブル断熱非公開
アゲルホームBASIC/平屋/高性能住宅/カリフォルニアスタイル/屋上庭園/デザインハウスDUE/ZEH木造平屋のみ参考表示
Style DesignStyle-free/Style-dice/Style-A/Style-base/Style-reno木造軸組パネル併用工法非公開
To Casa自由設計(規格商品なし)/コンセプト「TELA」木造2×4(枠組壁工法)非公開

5社とも木造です。 茨城で価格差を生むのは構造ではなく、規格化の度合いと断熱グレード、そして自由設計の幅であることが表からも読み取れます。商品名を指定して見積もりを依頼すると、比較条件がそろって差が見えやすくなります。

茨城県の注文住宅の坪単価・費用相場【公的統計】

結論:茨城県で2025年度に着工した持家(注文住宅)は、木造で約85.7万円/坪、鉄骨造を含めた総計で約87.8万円/坪です。全国の持家総計は約91.4万円/坪なので、茨城はわずかに下回ります。

国土交通省の建築着工統計には、都道府県別に「工事費予定額」と「床面積の合計」が載っています。これを割ると、坪あたりの工事費が公的なデータとして算出できます。

区分(茨城県・持家・2025年度)戸数平均床面積坪単価
総計5,879戸110.8㎡(約33.5坪)約87.8万円/坪
木造5,314戸110.1㎡約85.7万円/坪
鉄骨造562戸116.1㎡約105.3万円/坪
(参考)全国・総計188,474戸112.1㎡約91.4万円/坪

茨城県と近隣県の注文住宅の坪単価を比較した図。国土交通省の建築着工統計から当サイトが算出した2025年度の持家の値で、茨城県は総計87.8万円/坪・木造85.7万円/坪。栃木87.1、群馬90.5、千葉91.8、埼玉86.1、全国91.4万円/坪

鉄筋コンクリート造は3戸(平均床面積373㎡)しかなく、統計として扱える数ではないため掲載していません。

この数字はどう計算したの?

建売の坪単価と混同しないこと

同じ統計で、茨城県の分譲住宅(建売)の木造は約53.6万円/坪(2,232戸・平均床面積101.4㎡)でした。注文住宅にあたる持家の85.7万円/坪とは30万円以上開きます。

分譲住宅は間取りと仕様を決めて複数棟をまとめて建てるため、設計費と資材調達を効率化できることが差の一因と考えられます(この解釈は当サイトによるものです)。

「坪単価が安い会社」を見かけたときは、それが注文住宅の数字か建売の数字かを確認してください。 水準の違う2つを並べると、実態より安く見える会社が出てきます。

会社ごとの目安が、この統計より低いのはなぜか

比較表の坪単価(70〜95万円が中心)は、この章の公的統計(持家木造85.7万円/坪)より低めに出ています。矛盾ではありません。 見ているものが違います。

含まれるもの
会社ごとの坪単価の目安建物本体の工事費(媒体の掲載値にもとづく当サイトの整理)
建築着工統計の坪単価着工時に届け出た工事費予定額。本体以外の工事を含む場合がある

つまり公的統計のほうが広い範囲を数えています。 会社ごとの目安で予算を組むと、統計との差のぶんだけ足りなくなる可能性がある——この2つを並べて読む意味はそこにあります。

なお、建売は担い手の顔ぶれも注文住宅とは別です。オリコン顧客満足度調査の建売住宅ビルダー(北関東・茨城県/2026年)では、1位グランディハウス68.1点、2位ケイアイスター不動産67.2点、3位アーネストワン66.2点でした(オリコン調べ・調査企業22社・利用者1,442人)。本記事で扱う注文住宅の5社とは重なりません。

茨城は木造の県——構造で悩む必要がない理由

結論:茨城県の新設住宅は木造が74.0%を占め、鉄筋コンクリート造は6.8%しかありません。注文住宅に絞れば木造が90.4%です。構造を先に決める必要がほとんどない県です。

構造茨城県全国
木造74.0%(9,911戸)61.9%
鉄骨造19.2%(2,568戸)13.0%
鉄筋コンクリート造6.8%(905戸)24.5%
鉄骨鉄筋コンクリート造ほか0.1%0.6%

(出典:建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表・2025年度・新設住宅・利用関係計)

持家に限ると、木造5,314戸(90.4%)、鉄骨造562戸(9.6%)、鉄筋コンクリート造3戸(0.05%)です。

沖縄県のように「まずRC造か木造か」を決める必要がある県もありますが、茨城はそうではありません。 本記事の5社が全社とも木造系であるのは、県の実勢を反映した結果です。

だとすると、比べる軸は構造ではなくなります。規格化の度合い(自由設計かセミオーダーか)、断熱グレード、そして敷地条件への対応力——ここが茨城で価格と満足度を分けるポイントです。

茨城の家づくりで効く3つの条件——地盤・突風・冬の日射

沖縄が台風と塩害を前提に家を建てるように、茨城にも土地の性格があります。一次データで確認できたものだけを3つ挙げます。

① 地盤——液状化は関東で最も広く起きた

東日本大震災では、茨城県で液状化が発生した市区町村数が36と関東で最も多く、県内の住宅被害は9,333棟にのぼりました。

地震の揺れやすさ自体も低くありません。防災科学技術研究所のJ-SHISによると、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は、水戸市役所付近で80.6%、つくば市役所付近で45.1%です。

ここから言えること(当サイトの見解です):地盤改良が必要かどうかは敷地ごとの地盤調査で決まるため、契約前には分かりません。だからこそ、見積もりに地盤調査費と地盤改良費が含まれているかを必ず確認してください。含まれていない場合、地盤改良が必要と判明した時点で数十万円から百万円単位の追加になることがあります。「本体価格が安い会社」ほど、この扱いを確かめる価値があります。

② 突風——茨城は「竜巻の県」ではなく「ダウンバーストの県」

茨城は竜巻のイメージで語られがちですが、気象庁の突風データベースで見ると、県内で確認されている突風は竜巻よりもダウンバーストやガストフロントのほうが多くなっています。いずれも積乱雲にともなう強い下降気流が原因の現象です。

なお、竜巻の発生件数の全国順位は気象庁が公表していないため、本記事では順位を書いていません。

ここから言えること(当サイトの見解です):突風は建築基準法の風速区分だけでは測れない局所的な現象です。屋根材の留め方、軒の出の寸法、開口部の耐風圧性能——このあたりが標準仕様でどうなっているかは、確認する価値があります。

③ 冬の北西季節風と日射——1月が年間で最も日照が多い

茨城の冬は北西の季節風が強い一方、日照時間は冬に増えます。 気象庁の平年値では、水戸の月別日照時間は1月が年間で最も多く195.4時間です。

ここから言えること(当サイトの見解です):冬に日射が期待できる県なので、南面の窓計画で暖房負荷を下げられる余地があります。 一方で夏の日射は遮りたいので、庇の出や軒の設計、レースカーテンの選び方まで含めて提案してもらうと、断熱等級の数字だけでは分からない快適さの差が出ます。

茨城で失敗しない住宅会社選び 3つのポイント

モデルハウスを見学する夫婦と住宅会社の担当者

1. 比較条件は自分の側で固定する:5社とも価格を公開していないため、各社の見積もりは前提がばらばらで出てきます。延床面積・階数・断熱と耐震のグレード・付帯工事の範囲を先に決め、同じ条件で依頼してください。総額でしか比べられません。

2. 地盤にかかる費用の扱いを先に聞く:地盤調査費・地盤改良費が見積もりに入っているか、入っていない場合はどのタイミングで確定するか。茨城は液状化の履歴が広い県なので、ここは価格の比較そのものに影響します。

3. 「エリアの性格」に合う会社を選ぶ:水戸・県央なら地場の実力工務店、つくば・県南なら高性能志向やデザイン、と得意分野が分かれます。土地に余裕があるので、平屋や広い敷地を活かせる提案ができるかも見ておきましょう。

茨城で住宅会社の評判を確かめる方法

茨城で使える第三者データは、あるものとないものがはっきり分かれます。

あるのは、満足度の調査です。 オリコン顧客満足度調査には茨城県版があり、2026年の注文住宅ハウスメーカー部門は1位 積水ハウス78.0点、2位 セキスイハイム77.9点、3位に水戸市の地場ビルダーであるノーブルホーム74.4点が入っています(オリコン調べ・調査企業52社・利用者17,114人)。調査元・年・対象の3点が示されているため、当サイトはこれを扱えるデータとして見ています。実際に建てた人への調査という点で、閲覧数や問い合わせ数の集計とは性格が違います。

ないのは、県内の販売実績調査です。 沖縄県には東京商工リサーチ沖縄支店による県内の戸建て販売実績調査がありますが、茨城には相当するものが見当たりません。茨城新聞と東京商工リサーチ水戸支店による調査の枠組み自体はあるものの、全業種の売上高ランキングであり、住宅会社は入っていません。

つまり「どの会社が何棟建てたか」は、茨城では第三者データから分かりません。この不足を埋めるのは自分の手を動かす確認になります。 3つ挙げます。

1つめは、公的なデータベースで会社の実体を確かめること。 国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで、商号・本店所在地・建設業許可の番号と種類・許可の更新履歴が確認できます。公式サイトの表記と登記が食い違っていないかは、ここで分かります。

2つめは、公式サイトに根拠となる数値があるかを見ること。 施工棟数、保証年数とその条件、点検の時期と回数。これらが具体的な数字で書かれているかどうかは、会社の姿勢の表れです。数値がない場合は、商談で聞けば済みます。

3つめは、資料請求後の営業対応を評判の代わりに使うこと。 返信の速さ、質問への答えの具体性、押し売りの有無は、口コミの星の数より確実な情報です。

ランキングを探している方へ

「茨城 注文住宅 ランキング」で検索して、この記事にたどり着いた方もいると思います。当サイトは順位を掲げていません。 理由を書いておきます。

住宅情報サイトのランキングは、母数・集計期間・評価軸がサイトごとに違います。 閲覧数で並べるサイト、問い合わせ数で並べるサイト、編集部の評価を加えるサイトがあり、同じ県でも上位の顔ぶれが変わります。掲載されるのはそのサイトに登録している会社だけなので、登録していない会社は最初から対象外です。

当サイトが順位として扱うのは、調査元・年度・対象の3点が示されているものだけです。本記事では次の2つがこれにあたります。

順位の出どころ内容3点の内訳
住宅産業研究所一条工務店が茨城県の戸建着工棟数1位調査元=住宅産業研究所/年度=2024年度/対象=茨城県の戸建着工棟数
オリコン顧客満足度調査茨城県の注文住宅ハウスメーカーで積水ハウスが1位、ノーブルホームが3位調査元=oricon ME/年=2026年/対象=茨城県で注文住宅を建てた人

この2つは測っているものが違います。 前者は棟数、後者は建てた人の満足度です。棟数が多い会社が満足度でも上位とは限らず、その逆もあります。順位を見るときは「何を数えた順位か」を先に確かめてください。

順位を探すより、この記事の比較表と早見表で工法・仕様・価格の公開状況を見比べて、条件の合う2〜3社に絞るほうが、結果として早いはずです。

まとめ

茨城県で実績と評価を確認できる住宅会社5社を紹介しました。

茨城は木造が9割の県なので、構造で悩む必要はほとんどありません。代わりに効くのは、地盤にかかる費用と、比較条件をそろえられるかどうかです。5社とも価格を公開していない以上、同じ条件で見積もりを取るところからしか始まりません。

気になった2〜3社のカタログを取り寄せ、延床面積と仕様を固定して依頼するところから始めてください。

関連記事特集:注文住宅の資料請求のやり方|何社に頼む?営業は来る?


本記事の作成方針:坪単価・費用相場は、国土交通省 建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表(2025年度)の工事費予定額と床面積の合計から、当サイトが算出した値です(算出式は本文に記載)。国や各社が坪単価として公表している数字ではなく、着工時の予定額にもとづく建物のみの水準で、土地代・付帯工事費・諸費用・外構は含みません。掲載5社はいずれも公式サイトで坪単価・本体価格を公開していません。 そのため比較表と各社の表に載せた坪単価は、住宅情報媒体の掲載値をもとに当サイトが整理した目安であり、各社の公表値ではありません。時期・仕様・グレードで変動します。本体価格は坪単価に県の平均床面積を掛けた建物のみの金額で、公的統計の坪単価とは含まれる範囲が異なります(本文に対比表を掲載)。液状化の市区町村数と住宅被害棟数、地震動の超過確率、突風の種別、月別日照時間は、いずれも公的機関の公表データにもとづきます。ただし竜巻の発生件数の全国順位と年間日照時間の全国順位は公表されていないため、本記事では順位を扱っていません。各条件から導いた設計・仕様への含意は、当サイトの見解であることを本文中に明示しています。一条工務店の「茨城県 戸建着工棟数1位」は同社の公表で、調査元(住宅産業研究所)・年度(2024年度)・対象(茨城県の戸建着工棟数)の3点が示されているため実績として扱いました。オリコン顧客満足度調査の順位・得点は、注文住宅ハウスメーカー部門(茨城県・2026年・調査企業52社・利用者17,114人)と建売住宅ビルダー部門(北関東の茨城県・2026年・調査企業22社・利用者1,442人)のもので、両者は調査対象も規模も別です。満足度の調査であり、施工棟数や売上の順位ではありません。棟匠の「断熱等性能等級6以上を標準」「初期20年保証システム」、アゲルホームの「年間300棟超」「最長60年保証」、Style Designの「ZEH基準〜HEAT20 G1」「長期優良住宅(耐震等級3)取得可能」、To Casaの「UA値0.26以下・C値0.2以下・耐震等級3」は各社の公表値です。5社の商号・本店所在地は、国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで突き合わせて確認しました(2026年8月確認)。8項目チャートは、各社の公開情報をもとに当サイトが独自に評価した目安であり、各社の優劣を保証するものではありません。

主な出典政府統計の総合窓口(e-Stat)建築着工統計調査国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム/防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザードステーション/気象庁 突風データベース・過去の気象データ/オリコン顧客満足度調査 ハウスメーカー 注文住宅(茨城県)同 建売住宅 ビルダー(北関東)/各社公式サイト